リプレイを読んで

 この前、「ネクロニカ*1」というTRPGが開発されているらしいと書いた*2。で、「つぎはぎだよりvol.3*3」に先行リプレイが載っているというので読んでみる。感想。


エグイ!


 このTRPGは人類が滅亡した後の世界で自我を持った少女ゾンビとなるゲームだ。で、何がエグイか。
 このゲーム、ダメージを受けると身体の各部位が破損する。例えば、頭には【のうみそ】【めだま】【あご】なんていうパーツがあり、ダメージを受けるとそれが破壊されていく。数値表示ではなくパーツが吹き飛ぶという事でゾンビ物としてのイメージを強めているわけだ。ちなみに、倒した敵からパーツを剥ぎ取って自分に付ける事によって「回復」を行えるみたいだ。
 また狂気点という物があり、それが溜まると自我が崩壊していく。で、一定以上の狂気点が溜まると自我のない蠢く死体に成り下がるらしい。
 さらに、リプレイの設定からもかなり救いのない世界観である事が分かる。リプレイの冒頭を少し紹介すると、「PC人は死者ばかりの闘技場で定期的に戦わされている*4。ある日、いつもとは違う扉に押し込められたPC達の前には、同じように自我を持った少女ゾンビ2体がいる。そして、別の扉には『現れる相手を倒したらここは開く。この向こうでは、もう闘技場で戦わなくていい」と書かれている。そして自由を求める2チームは戦う事に」てな内容。ちなみに、PC達と戦うチームは、PCの内の1人のクローン体っぽい。
 でだ。PCが「自我を持った40代のオッさんゾンビ」っとかだったら「まぁ、ゾンビだし。そんなもんだよね」で済まされるだが、これが「少女」であるがためにエグさが倍増。なるほど、「ゾンビ」ではなく「少女ゾンビ」であるのはこの「エグさ」のためか。
 このゲームのエグさは「墜落世界」に近いのかなぁ。でも、「墜落世界」はギャグっぽい要素があるけど、「ネクロニカ」はギャグではなく「物悲しさ」の要素が強い感じがする。
 とりあえず、個人的には非常に面白い視点で作ってあるなぁと思う。商業ベースで出すのか同人ベースで出すのかは分からないが、これは1回は遊んでみたいなぁと思った。

*1:http://tugihagi.com/shopping/

*2:http://d.hatena.ne.jp/Taipei/20090508

*3:http://tugihagi.com/shopping/goods/photo/tugihagi3b.jpg

*4:ネタバレになるので誰が闘技場を主催しているのかは書かない。気になる人はリプレイを読むべし