バーダー・マインホフ

 Thorn氏が彼のBlogで「市街戦とは何かを学ぶ最高の映像資料!」と書いていた*1ので、「バーダー・マインホフ*2」を観に行く。おぉ、確かにこれは「ガンドッグゼロ*3」で市街戦をやるには参考になる。
 映画の内容は1960年代から1970年代に活動していたドイツ赤軍に関する話だ。で、観て思うのは「理想が現実に飲み込まれていく」かな。国家の暴力的弾圧やベトナム戦争でのアメリカの対応等に反旗を翻して武力革命を行おうとする若者達。しかし、現実の活動を状況に合わせて修正していく。その修正が第三者からは「無軌道なテロリズム」にしか見えないわけだ。
 「光の雨*4」の映画版*5を観た時にも思ったが、武力革命は例えどんなに崇高な理念を掲げても活動をしていくうちに「単なるパブリック・エネミー」と化していってしまうんだろう。キューバ革命の様な例もあるけど、基本的に武力革命は上手くいかないんだろうね。政府が要求を呑むまでテロを止めないって言っても、一度テロに屈すると同じ方法で何度も脅される可能性があるから要求呑むより摘発に力入れるだろうし。
 何だかんだで、結構楽しめたよ。ただ、ラスト付近の「新世代ドイツ赤軍の若者が、仲間から明かされる現実」は理想に燃えている革命戦士にはキツイだろうなぁとは思った。