カールじいさんの空飛ぶ家

 今日は映画「カールじいさんの空飛ぶ家*1」の3D版を観に行った。この映画は最初は観る気がなかったのだが、ネットで情報を集めてみると結構評判良かったのでね。
 そして感想。「思ってたより面白かったよ」。
 この映画の肝は冒頭で描かれるカールじいさんの人生じゃないかなぁと思う。この部分は秀逸だ。カールじいさんが結婚するあたりから登場人物のセリフがなくなるのだが、セリフがなくても何が起こっているのかがちゃんと分かる。そして、叶わなかった願いがあるものの幸せである人生を短い尺の中で描ききっている。少なくとも、この部分だけで何か賞を与えてもいい気がする。
 で、家を風船で浮かせてからの本編はどうかというと、これも悪くない。とは言え、正直な話を言えば、冒頭が秀逸なだけに蛇足感があるなぁと。いやまぁ、映像は頑張っているし、ストーリーもちゃんとしているし、登場人物の行動原理も筋が通っているんだけどね。でも、冒頭を観た後での本編は見劣りするのは否めないかなぁ。
 とは言え、思っていたよりいい出来だったので満足かな。ピクサーの3D画像技術も「あからさまではなく、さりとて無意味でもなく」という表現で好感持てたしね。上映回数が減っているのでそろそろ上映終了かも知れないけど、「気になっているなら観てもいい」ってレベルでは良くできた映画だったと思う。