戦場でワルツを
今日はシアターN渋谷*1のレイトショウでやっている「戦場でワルツを*2」を観てきた。感想。
「素晴らしい作品だが、観るには覚悟が必要」
この作品はFLASHアニメを使っているらしい。そのためFLASH独特の絵なのだが、それがまたなんともいい味を出している。しかし、鑑賞後には物凄い後味の悪さを味わう作品だ。「縞模様のパジャマの少年*3」もかなり後味が悪かったが、「戦場でワルツを」は実際に起こった事を扱っているだけにその後味の悪さは比ではない。おそらく、こういう映像がダメな人はレイトショウという事もあって夢でうなされる可能性があるし、人によっては劇場で吐くかもしれない。
まぁ、元々映画自体が「1982年のイスラエル軍によるレバノン侵攻でイスラエル軍に従軍していたはずなのにその記憶がまったくない主人公。彼が当時の記憶を求める」って設定で後味がスッキリする分けないからね。レバノン侵攻でサブラ・シャティーラ地区のパレスチナ難民キャンプで何が起こったかを知っていたら特にね。
ちなみに、この映画のタイトルはダブル・ミーニングになっていると思われる。劇中で機関銃を四方八方に向けて撃つ兵士が「踊っている」様に見えるシーンがあるのだが、
銃弾を浴びる人間だって踊っている様に見えるんだよね。
で、主人公が失われた記憶がアレで、ラストシーンがアレでしょ。ホントに救いがない。しかし、それは「戦争ではよく起こる事」だったりする。そのリアルを突きつけられると……後味悪いよねぇ。
