忍び寄る恐怖

 今日はキリスト教圏では「クリスマス・イブ」とか言う日らしい。なんでも、真っ赤な老人が奇妙な笑い声を発しながら異様に枝分かれした角を持つ獣を引き連れて現れ、子供を標的として家に侵入するという日なのだとか。ちなみに、その老人の名は「サンダー・クローズ」だったと記憶している。日本語発音で聞いた上に綴りが分からないので「稲妻の鉤爪」という意味なのか「稲妻のカラス達」のどちらが邦訳として正しいのかは不明だが。
 また、NORAD北アメリカ航空宇宙防衛司令部)という軍組織は、毎年クリスマス・イブの夜にこの怪爺を追跡するのだとか。これはネット上でも確認できる*1。ちなみに、このサイトにはSantaという謎の単語が書かれている。おそらくサンダー・クローズの軍におけるコードネームであると思われる。
 NORADは核ミサイルや戦略爆撃機の動向を24時間体制で監視する組織だ。ならば、この怪爺は戦略兵器並みの脅威として認識されているのではなかろうか。噂に聞くと、この怪爺は角の生えた獣達*2にソリを引かせて空を飛ぶのだとか。おそらくそれはソリではなく、チャリオットと呼ばれる戦車なのであろう。なるほど、飛行に適さない形の物が空を飛ぶ技術を持つ。これを軍事転用できたら戦略の幅が怖ろしいまでに広がるな。軍組織が追うのも無理はない。
 ちなみに、「サンタが街にやってきた」という歌があるそうだ。おそらくこれは、この怪爺が引き起こす惨劇に飲み込まれた街の悲惨さを嘆く歌なのだろう。あぁ、なんと怖ろしい存在なのだろうか。だが、この怪爺はクリスマスの時にしか出現しないらしい。という事は、クリスマスさえなければ世界に恐怖を振り撒く存在はやってこないわけだ。
 No More Christmas!

*1:http://www.noradsanta.org/

*2:一説にはトナカイだという話もあるが、鼻が赤いだとか空を飛ぶだとかいう話も聞く。そんなトナカイが存在するわけなかろう