シッコ

 マイケル・ムーア氏の最新映画「シッコ*1」を観に行った。ちなみに"Sicko"とは「ビョウキ*2」を意味するアメリカの口語だ。
 いや〜、アメリカの保険は酷いって聞いていたけどここまで酷いとはねぇ。難癖付けて医療保険払わない保険会社*3の存在がこれほど致命的なのかと知る。3割負担とはいえ、国営の健康保険がある国に生まれて良かったよ*4。自由の国アメリカ。でも、「自由」よりも「生存」の方が優先だよね。
 あと、この映画を観ていて面白いなぁと思ったのが「アメリカ視点の社会主義」。アメリカ人は「社会主義は自由のない人民統制だ」という視点を植え付けられてるんだなぁと思った。社会主義は別に自由を奪う考え方ではないんだがなぁ。まぁ、今まで出てきた社会主義国家はたいてい国民の自由を奪ってはいたけどね。でもそれは国家首脳部が悪いだけで社会主義自体が悪い訳じゃない。でも「社会主義=悪」。さすがアメリカ。
 ま、そんなこんなで観終わって思う事。


「フランスに移住しようかなぁ」


 なんでもフランスは、週35時間労働で有給休暇が最低5週間*5で医療費タダってのが法律で決まっていてそれを実践しているらしい。どんなに税金高くてもそんな生活送れるなら文句はないなぁと。医療費は3割負担のままでもいいから、週35時間労働で有給休暇が最低5週間ってのは是非日本にも導入して貰いたい。
 医療費の問題を扱っている映画だが、俺はフランスの労働時間や有給休暇が羨ましくなった。

*1:http://sicko.gyao.jp/

*2:肉体的な「病気」って使い方もあるが、むしろ「頭がイカレている」的な「ビョウキ」って意味で使うらしい

*3:アメリカでは国が運営する医療保険はないので、保険会社が医療保険を扱っている

*4:まぁ、政府は日本の医療制度をアメリカ型にしようとしているのだがね

*5:大企業だと10週間あるらしい。また、新婚旅行や引っ越しにも追加の有休が付くのだとか