ゲームとして機能するために
TRPGのシナリオ作りにおいて「プレイヤーを納得させる」事が重要だと書いてきたが、TRPGをゲームたらしめるために重要な物。それは
「選択肢」
である。
選択肢がないシナリオは最早ゲームではない。これは誰もが理解できると思う。実際、選択肢が全くないシナリオをやるGMは「吟遊詩人」という蔑称で呼ばれたりする。要するに、シナリオに選択肢がなければGMは「物語の語り部」でしかなく、「ゲームの進行役」ではないって事だ。
以前「GMのコツ」でも書いた*1が、選択肢は3〜5個位あるのが適切だ。選択肢が10個も20個もあると逆に混乱する。まぁ、シナリオの中には移動できる範囲の設定を決めるだけでプレイヤーのやりたいようにやればいいとに丸投げするっていう物もある*2が、普通はいくつかの選択肢を常に提示してセッションを進める物だ*3。
また、これも以前書いたが、「選択肢を提示してプレイヤーに選ばせる」という行為を行えば、「どの選択肢を選んでも結果は同じ」となっても構わない。どうせプレイヤーには違う結果を用意しているかどうかなんて分からないからだ。ただまぁ、これはシナリオの流れをコントロールするためのテクニックの一つであって、常に「結果が同じ」という選択肢しか提示しないのは問題だ。また、「結果が同じ」と悟られるような選択肢も見せるべきではない。この辺はGMの経験を積んで運用方法を身につける必要がある。
ともあれ、普通にシナリオを作っていれば「選択肢がないシナリオ」が出来上がる事はないだろうが、選択肢がなければプレイヤーは納得しないという事は頭の隅に置いておくべきだろう。
*1:http://d.hatena.ne.jp/Taipei/20081015
*2:「箱庭型シナリオ」とか呼ばれる
*3:もっとも、箱庭型であってもその都度提示される選択肢は通常のセッション時と同じ程度だが