ハリウッド版アトム
今日はハリウッド「ATOM(アトム)*1」を観てきた。これは故手塚治虫氏の代表作「鉄腕アトム」のCG映画だ。吹き替え版もあるのだが、俺は字幕版を観た。ほら、吹き替えだとセリフのニュアンス変えちゃったりする事あるじゃない。だから元のセリフを耳で聞いて理解したいんだよね。
でまぁ、観てきたわけなのだが……。
これは酷い!
最初から覚悟はしていたのだが、ここまで酷いとは思わなかった。何がどう酷いかというと「場当たり的な展開とご都合主義の連続で最後はハッピーエンド」ってところだ。設定が原作と違うのは目をつぶろう。科学的なリアリティがないのも、まぁ許そう。だが、ストーリーがとにかく「何か事件起こさなきゃ」的な場当たり的な展開しかしない。オリジナル・キャラにコーラってヤツがいるんだが、こいつの設定も「とりあえず設定付けてみました」的で全く意味がない。そして、ご都合主義の連続で悪は挫かれ、皆が救われてハッピーエンド。しかも、あの場当たり的で無意味な展開のラスト・シーン。酷い。こんな酷いアトムは観た事ねぇ。あまりの酷さに逆に「面白れぇ」とか思ってしまうくらいだ。
ちなみに「楽園の空中都市メトロシティと掃き溜めの地上」って設定からあるんだが、あの歪んだ楽園メトロシティは「銃夢」の空中都市ザレムにしか思えないね。いやもう、「銃夢」でいいんじゃね?
そうそう、字幕版での楽しみはやっぱりキャラクター名だね。ちなみに、英語版ではこんな風になっている。
- アトム → アストロ
- 天馬飛雄 → トビー・テンマ
- 天馬博士 → Dr.ビル・テンマ
- お茶の水博士 → Dr.エレファント
アトムは英語版で「アストロ・ボーイ」なのでさもありなん。ただ、天馬一家が日本語名ではないとか、お茶の水博士が象だとか、なかなか面白い。こういう楽しみ方もできるから、やっぱり吹き替えよりも字幕だねぇ。