読み始める

 最終巻が出たので購入していた「迷宮街クロニクル」シリーズ。そういえば読んでいなかったなぁと思って読み始める。この小説は「和風Wizardry純情派」という名で日記形式でWeb公開されていた物*1に大幅な加筆修正を入れた物だ。ストーリーは「突然京都を襲った大地震で口を開いた大迷宮から怪物たちがあふれ出した。自衛隊による掃討作戦が有効でないと分かると、一般人からの志願者に迷宮探索を委ねた」って物。そして、とりあえず第1巻の「迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル?*2」の「十一月 第二週」まで読み終わったところ。
 内容としては確かに「現代日本を舞台にした迷宮探索物」。読み始めて真っ先に思ったのが


「舞台を現代日本からファンタジーに移したら『世界樹の迷宮*3』そのものだな」


だった。既に探索されている部分はあるが未だに地下迷宮が広がっているとか、パーティ間でのメンバーの入れ替え*4とか、モンスターを倒したら金が出てくるわけではなくモンスターの肉体の一部を換金するとか、高い死亡率とか。もしかしたら「世界樹の迷宮」はここからインスピレーションを得ていたのかもね。
 しかし、面白いとは聞いていたけど、確かにこれは面白いよ。シーン毎に別の探索者の視点からの描写。日が変わる毎に書かれる日記。そして、探索者は強かろうが弱かろうがちょっとした事で死んでいく無常観。それらの構成の仕方が上手いんだよね。
 とりあえず俺が読んだのは、全4巻の1巻。しかもまだ1巻の半分。今後どんな展開になっていくのかが楽しみだ。まぁ、これからもボロボロと探索者が死んだりするんだろうけど。

*1:現在「和風Wizardry純情派」の本編は削除されている

*2:http://www.amazon.co.jp/dp/4797350628

*3:http://sekaiju.atlus.co.jp/

*4:世界樹の迷宮」で言うところの「ギルド」