最後の演目は和泉流の「茸(くさびら)」。何某の家に人間大のキノコが生えて、取っても取っても生えてくる。なので、山伏の法力で取り除いてもらおうという話。
 これもどっちかというと「キノコの精」に近いと思うんだけど、このキノコ達のチョコマカした歩き方が何とも滑稽だ。それに、頼りない山伏と祈祷をすればするほど増えるキノコってのも狂言らしい笑いだなぁと。
 ちなみに冒頭のトークに寄れば、山伏の登場シーンは「源氏物語」の「葵の上」のパロディなのだとか。そう言われてみれば確かにそんな感じだなぁと思う。