釣針

 休憩を挟んで和泉流の「釣針」。これは「共に独身の主人と太郎冠者*1が西宮の戎*2に参籠すると夢でお告げがあり、釣針を賜る。それで主人の妻、腰元、太郎冠者の妻を釣り出すのだが」って話。
 この演目は「戎の釣針で女を釣る」って発想が面白い演目だね。「釣ろうよ釣ろうよ」と言いながら太郎冠者が女を釣り上げるところが滑稽で、「狂言て何だかんだ言ってもお笑いだよなぁ」とつくづく思う。

*1:「たろうかじゃ」と読む。大抵の狂言においては召使い役。今回も召使い。太郎冠者以外に次郎冠者が出る演目もある

*2:「えびす」の事。夷とか恵比寿と同じ